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2013年07月18日

「呼吸のゆくえ〜即興観」 田仲ハル

【コントラバスと舞踏の即興二夜】 呼吸のゆくえ 〜飯田雅春×田仲ハル
開催に向けて、田仲ハルさんからこのユニットや即興についてのテキストをいただきました。
是非ご一読ください。
ワークショップの参加者も募集中です。
定員がありますのでご希望の方はお早めに!

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「呼吸のゆくえ〜即興観」 田仲ハル

あらゆるモノがこの場に留まらず、空気の波動となって消えて行く。
諸行無常的な現世においての表現。それらを考えた時に感じるなんとも言えない虚しさ。
なんでこんなことをやっているのか?と朝起きたら、今でもそう思うことがよくあります。

例えば踊りたいから踊っている、踊ることに理由なぞないとは中々言い切れなくて、何故踊るのかをその前に考えてみると「別に踊りたいわけじゃないんだよなー」という答えが自分の中から帰って来ました。
じゃ止めればいいじゃんって話なのですが、動くことによって生じる空気の波動というものがある筈。
それは波となってどこか違う国に行くかも知れない。
たとえば海外の大切な友人、あの人やこの人の顔を思い浮かべてみる。彼等彼女等が暑くて寝苦しい夜に窓を開けると、心地よい風が入って来て頬をかすめるとしたら。
その空気の元を作ったのが、遠い国にいる自分(自分の手の一振り)だとしたら。
そうしたら意義を持てる。踊る行為そのものを肯定出来る。
そんなもんでいいんじゃなかろうか、自分にとっての踊りなんてと。
だから自分が動くことには責任が生じる。
そう思うようになってから「呼吸のゆくえ」というユニットをやろうと思いました。2007年の冬です。
以後、ツアーやライブを重ねるうちに、踊り手としての即興感と、相方の音楽家としての即興感の違いもあることに気付きました。これがあるから面白い。
根の部分に違いがなければ細部の即興感なんてむしろ違っていた方が面白いわけです。

即興で踊るということ、即興で演奏するということ、それが予定調和であろうとなかろうと、やっている内にどんどんそういうことはこの際どうでもよくなって来て、あらゆるものが消えて行くのなら、消えて行くものの行く先は何処にあるのかということに興味を持ちます。
たぶん宇宙には、そういうものを入れる巨大な底なし鍋みたいなものがあって、人類70億人の全ての想いの蓄積場みたいなものがあるのではないか。
それがいつか帰って来る。また投げ出す。また帰って来る。これを繰り返しているに過ぎない。
そのような夢想ばかりしていたら、自分の即興感というものがどんどん輪郭がはっきり見えて来たのです。
この場を現実としてとらえて、きちんと人々と時間を共有することもそうです。
決して独りよがりにならず、人としっかり向合う。
踊っているのは自分だけじゃなくその場にいる人全員も踊っている。それらが呼吸とともにどこかへ飛んで行く。飛んで行くものはそのままにしておいたらいい。
無責任という意味ではなく、責任を持ってという意味です。

これは究極の自意識です。
意識して何かをするということ。
自己の存在もそう。何処から来たのか、誰(何)によって存在させてもらえるのか。
そんなのがきっと自意識でもあるんじゃないかなと思っています。

田仲ハル

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【コントラバスと舞踏の即興二夜】
呼吸のゆくえ
飯田雅春(コントラバス)×田仲ハル(舞踏)

★ 8/3 土 四谷・喫茶茶会記「異文化交流ナイト Vol.30」
Open 19:00-23:30
出演予定時刻 22:00-
料金:2500円(1Drink・軽食付き)
http://sakaiki.modalbeats.com/

★ 8/4 日 渋谷・公園通りクラシックス
ゲスト:梶ヶ野亜生(箏)
開場 16:30 / 開演 17:00
予約 3000円 / 当日 3500円(共に1Drink付)
http://k-classics.net/


8/4はワークショップも同時開催!
【音楽とダンスの即興ワークショップ】
14:30 - 16:00
参加費 ライブ入場料+1000円
*予約制・定員10名(音楽5名、ダンス5名)
ライブ・ワークショップ予約・問合せ
live(アット)iida.ms
*アドレスは(アット)を@に変換して下さい
*タイトルを「8/4呼吸のゆくえ」とし「お名前、連絡先、人数」を
(ワークショップ参加希望の方は加えて「ダンス・音楽の区分(と楽器)」も)
送信して下さい。
折り返し、詳細をご返信します。

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by iidamasaharu

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